カウンセリングで学んだこと

体調のこと

9月に夏休みを1週間取りましたが、病気のせいもあり、予定は何も無し。貴重な休日が何もすることがなく過ぎていきます。

そもそも新聞記者という仕事はとにかく休みを取りづらいです。

基本は土日は休日ということになっていますが、記者なら自分の担当する分野で事件が起これば休日であろうと、とにかく出社はマスト。

「富士山登頂を目指して登っていたら、事件が起こって上司から呼び出され、泣く泣く下山した」など、笑うに笑えないエピソードはマスコミ業界では無数にあります。

かくいう私も、若手記者時代の夏休みにカンボジアとベトナム旅行に行こうとチケットを購入したところ、ちょうど追いかけていたネタが佳境を迎え、泣く泣くキャンセルしたという経験があります。

親子3代で記者

私は祖父も父親も記者という、いわば「マスコミ一家」でした。

父親は社会部系の記者だったため、特に忙しそうだった記憶があります。

私が子供の頃は週末はいつも疲れ果てて寝ている父親の姿が印象に残っており、一緒に遊んでもらったという記憶があまりありません。

でも「記者なんだから何があっても仕事を優先」というのが家庭内の雰囲気で、自分もそれに疑問を感じたことはありませんでした。

ただ、うつ病になってからというもの、初めて「こういう働き方でいいのか。もっと自分の身体を大切にすべきでないか」という思いを強く持つようになりました。

カウンセリングを予約

「心療内科でカウンセリングを受けてみよう」

専門家からアドバイスを受ければ、何か改善のヒントになるのではと考え、通っていた病院のカウンセリングを予約してみました。

私の通っている病院では医師とカウンセラーは別の人です。料金は45分間で5000円。なかなかのお値段です。

カウンセラーの先生は50代くらいの女性で、ソフトな語り口の人でした。

私は半年ほど前にうつになったことや、最近それが悪化したこと、将来に対しての不安や自信の喪失など、当時の自分の状況を細かく説明しました。

「仕事は何とかできているが、このままでは将来に希望が持てないし、出世も望めそうにない。これまで20年以上頑張ってきたのは何だったのか。妻にも申し訳ない」

そんなことを訴えながら、私は図らずも大粒の涙を流していました。

潜在意識の疲労

「今のような過酷な働き方はもう嫌だと、身体が言っているんでしょうね。もっと言えば、潜在意識が苦しんで拒否反応を起こしているんだと思います」

先生は私を慰めてくれた上で、まずこんな説明をしてくれました。振り返って要点をまとめると以下のようなことだったと思います。

・これまでは若さでやってこれたが、電池切れを起こしている。充電ができていない。

・充電とは「良いこと」探し。足りない部分にばかり目がいって、できていることに目がいっていない。完璧主義を直すこと。

・仕事は結果で判断されるのは仕方ないが、自分の人生は結果だけで判断すべきでない。過程の努力にも目を向けるべき。

・今回はうつになってしまったが、失敗してもそこから何かつかんで立ち上がるのが成功者の思考だ。

アファメーション

先生の言うことに全て納得できたわけではありませんが、胸に響くものはありました。

そして先生は毎日の充電方法として、1枚の紙をくれました。そこには以下のような言葉が書いてありました。

・毎日、毎日、あらゆる面で私はどんどん良くなっている

・絶対、絶対、絶対、絶対、あきらめるな!!

これはスポーツ選手などがよくやるアファメーション(肯定的な自己暗示)の手法で、毎日、この言葉を朝起きてからと、夜寝る前に20回ずつ唱えるよう言われました。

効果をやや実感

その日、家に帰ってから寝る前に紙を見ながら、20回ずつ、自己肯定の言葉を唱えてみました。

多分に精神論チックな感じはしたものの、なんだか気持ちが前向きになり、心が少し軽くなったような気がしました。

さすがに朝晩やるのは面倒臭く感じたため、唱えるのは夜だけにしましたが、現在は寝る前に必ずやる習慣になっています。

現時点でうつ病は次第に改善に向かっているところをみると、自己暗示の効果もそれなりにあるのかなと感じる今日この頃です。

次回に続く。

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