ジョギングの転倒で神経がだめになった前歯と、虫歯ができて早急な処置が必要になった奥歯。
私は一度に2本の重要な歯に難題を抱え込むことになりました。
「費用がかなりかかりそうだな・・・」
こんな心配が頭をよぎりましたが、歯はやはり一生もの。背に腹は替えられません。
私は新しく通い始めた歯科医院の先生のアドバイスを受けながら、歯の治療を最優先しようと腹を決めました。
前歯は差し歯に
まず、もともとの来院目的だった前歯です。
「前に通っていた病院では、歯を削って差し歯にすると、不安定になると聞きました。やっぱりコーティングのほうがいいんでしょうか」
そんな疑問を先生にぶつけてみました。
「いや、しっかりした差し歯を作ったほうが噛む時にも便利ですし、歯全体にとっても結果的に良いと思います。あと、神経を抜いた歯はこれからどんどん黒ずんできますから、コーティングだと色が透けてきてしまう可能性がありますね」
先生はこんなアドバイスをくれました。
治療の順序は、まず歯形をとって仮の差し歯(仮歯)を作り、それを当面はめる。最終的にはジルコニアなどの素材で本当の差し歯を作り、周辺の歯などと色を調整しながらはめていく、というものでした。
自由診療なので保険はきかず、費用は10万円超ということでした。
仮歯を入れる
その日はさっそくゴムのような素材で歯形をとり、差し歯の仮歯を作ることになりました。
そして約2週間後に再び来院し、まずは仮歯を入れることになりました。
「これから前歯を削ってしまいますが、もう元には戻せません。いいですね」
処置の前に先生は私に念を押しました。差し歯は土台となる歯を削ってその上からかぶせるため、土台となる歯を削って小さくしなければなりません。
「大丈夫です。お願いします」
コーティングで一度失敗している私には他に選択肢もなく、こう答えるよりほかありませんでした。
先生は前歯を器具で削り始めました。「シャー」という独特の音と感覚がして、自分の歯が削れていくのがわかりました。
前歯のような大きな歯を削るのは初めてで、惜しい気持ちもありましたが、仕方ありません。
黒ずみが消えた
先生は歯を削り終わった後、用意していた仮歯をぐっと私の歯の上にかぶせ、固定させました。
「これで終了です」
鏡を見ると、真っ白な仮歯が前歯の位置に収まっていました。元の歯の黒ずみも消え、見た目も大きく改善されました。
「しばらくはこれで大丈夫だと思います。いつ本当の差し歯を入れるかはこれから考えましょう」
先生からはこう言われました。仮歯でも予想以上の見た目の良さだったので、私は安心すると同時にかなり満足しました。
インプラントは高額
もう一つ残っている問題が、奥歯です。
「こちらは虫歯になっていて、それが骨まで削っていってしまっています。抜いてしまった後で、部分入れ歯かインプラントを検討したほうがいいと思いますね」
先生からはこう言われました。
「さすがに40代後半で入れ歯は避けたいな・・・」
そう感じた私は「インプラントだと治療費はどれくらいかかるんでしょうか」と聞き返しました。
「1本、50万〜60万円くらいですね。ただ、現在の状態では土台となる骨がかなり無くなってしまっているので、奥歯を抜いたうえで、骨を改めて育てる処置をしないといけません」
先生からはこう言われました。
思った以上の高額でしたが、以前のブログで書いたように、歯科医師が考える歯の価値は1本104万円。それに比べればインプラントにお金をかけることは採算が合うと感じました。
「確定申告をすれば、医療費控除で少しはお金が返ってくるだろう」。こんな計算も働きました。
「じゃあ、インプラントでお願いします」。私は少し迷った末にこう答えました。
ただ本音を言えば、以前通っていた歯科医院の先生に、ここまで悪化するまで見つけてもらえなかったことを恨めしく感じました。
それと同時に、前歯がきっかけで転院を決意し、奥歯の病巣まで見つかったことはラッキーだったと思っています。
歯の一連の治療がうまくいけば、ジョギングでの転倒は歯に対する向き合い方を変えるための、大きな転換点だったと思える日が来るかもしれないと感じています。
次回へ続く。
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