人間ドックで数値が悪化していた

体調のこと

先日の週末に、1年に1回の人間ドックに行ってきました。

私は海外駐在をしていた30代のときに人間ドックで食道の壁に隆起が見つかり、現地の病院から「希少がん(GIST)かもしれない」と言われ、驚愕した経験があります。

結局、それはがんではなく、「平滑筋種」という良性の腫瘍だったのですが、「がんの疑いがある」と言われたときは3日間ほど、真剣に悩み抜きました。

その時の経験から「人間ドックは何をおいても必ず行こう」と決めています。私にとってはそれほど大事なイベントでもあります。

昨年よりも受診者は盛況

受付は朝の8時20分と早め。10分ほど余裕を持って東京駅近くの健診センターを訪れました。

「え、結構混んでる・・・」

最初に受けたのはそんな印象でした。昨年はコロナの影響もあったせいでしょうか、人がかなり少なかったと記憶していたのですが、今年はすでにかなりの人数が待っていました。

こんなところにもコロナ禍の沈静化がうかがえるなあと思った次第です。

受付を済ませて、着替えをして、いよいよ受診開始。

昨年までと大きく違ったのは、小さなタブレットを渡され、「この指示に従って受診してください」と言われたことです。

これが意外と便利で、例えば「視力測定」などに受信者が多く集まって待っていた場合、タブレットが指示を出して、「血液検査のほうを先に受診してください」などと指示を出してくれるのです。

待ち時間の短縮につながるので、これはなかなか良いシステムだと思いました。

胃カメラは苦しい

いろいろな検査を回り、そこまでは順調でしたが、最後に待っていたのが胃カメラです。

私は胃カメラを「鼻から」「口から」の両方経験していますが、一番楽なのは断然、睡眠導入剤を使っての口からの検査だと思っています。

最悪なのは単純に口からの検査。喉から太いケーブルが入ってきて、まるで映画の「エイリアン」のような苦しさと違和感を覚えました。

ただ、私がいつも人間ドックで通っている健診センターは、睡眠導入剤を使った口からの検査がなく、選べるのは基本、鼻からの検査のみ。

しぶしぶ、こちらの検査を選びました。

自分の胃をカメラで見る

「口から」よりはけっこう楽とは言われますが、私としては検査後に鼻水がずっと止まらなかったりと、あまり良い思い出がありません。

事前にドロッとした麻酔を鼻に差し、5分ほどたってから健診室に案内されました。

「じゃあ、入れていきますよ」

先生からそう言われ、胃カメラの挿入が開始。

先生はケーブルをぐい、ぐいと鼻の奥に押し込んできます。ケーブルが食道から胃に入っていくときのなんとも言えない嫌な感じが広がっていきます。

「うん。胃の中は綺麗ですね。昨年は逆流性食道炎があったと聞いていますが、今回はないようですね」

先生はそう言って、胃の中でくまなくカメラを動かし続けます。胃の中の状態は私も目の前のモニターで見えるようになっています。

確かに昨年は逆流性食道炎で胃の壁の一部が白くなっていたのですが、今回はきれいになっていました。私は少しホッとしました。

肝臓の数値が悪くなっていた

辛い胃カメラの時間がようやく終わり、検査がすべて終了。

着替えた後は検査結果を聞くまでに50分ほど時間が空きます。

私は検査で朝は飲めなかったコーヒーをスタバで飲み、ようやく気持ちが落ち着きました。

「胃も大丈夫だったし、今年は悪いところはないだろう」

そう予想していたのですが、先生から聞いた検査結果は意外なものでした。

「肝臓の数値がちょっと悪くなってますね。何か思い当たることはありますか?」

原因は薬の飲み過ぎか

思い当たるフシはありました。うつ病の治療のために毎日飲んでいる6種類ほどの薬です。

実は昨年11月の会社の健康診断の際に同じように肝臓の数値が悪化したのですが、その後、平常値に戻っていたので、油断をしていました。

「だったら原因はそれかもしれませんね。薬物性で数値が上がることはよくあります。あなたの場合ですと、体重は全く変わっていないので、脂肪肝(糖質や脂質を多く摂ることでかかる)は考えにくいと思います」

先生からはそんな風に説明を受けました。

良かれと思って飲んでいるうつ病の薬ですが、やはり量が多いと副作用はどこかに出てしまうものなのかもしれません。

私はうつ病との付き合い方との難しさを、人間ドックの検査を通じて改めて感じることになったのでした。

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